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2020.09.03 インタビュー

キャリコンインタビュー 天野 裕介さん(後編)

前回に引き続き、フリーランスとして大学生の就職支援に携わっておられる天野 裕介さんのインタビューの後編です。歯科医院での管理栄養士の活躍支援など医療分野のキャリア人材支援・採用支援について、お話を伺いました。

  1. キャリコンインタビュー 澤田 有賀里さん
  2. キャリコンインタビュー 唯吉 久美子さん
  3. キャリコンインタビュー 中村 英泰さん(前編)
  4. キャリコンインタビュー 中村 英泰さん(後編)
  5. キャリコンインタビュー 櫻木 友紀さん(前編)
  6. キャリコンインタビュー 櫻木 友紀さん(後編)
  7. キャリコンインタビュー 天野 裕介さん(前編)
  8. キャリコンインタビュー 天野 裕介さん(後編)

歯科医院で働く管理栄養士と歯科衛生士の男女比など、現状をもう少し詳しくお聞かせください。

管理栄養士は女性が多く、男女比が1:7とか1:9とも言われています。資格を活かして管理栄養士として働いているのは50%以下と言われています。

また歯科衛生士も女性が圧倒的に多く、50%くらいが資格を活かして仕事をしています。どちらも資格を活かしていない場合は、専業主婦や関係のない職業に就いています。そして結婚・出産・育児などでキャリアの分断が起こりやすい業界と言えます。

女性の管理栄養士や歯科衛生士がキャリアの分断なく仕事をしていくためにはどうしたら良いとお考えですか?

歯科業界全体で育成の考え方や組織体制が変わらないと厳しいと思います。少しずつ改善はされていますが、結婚・出産・育児のバックアップ体制が整っている看護師と比べてみると、体制はまだまだです。「結婚したら辞めてくれ」、「妊娠したら辞めてくれ」という相談も多くあります。大きな医院であれば、産休育休制度や時短勤務を整備し始めているところもありますが、歯科医院のほとんどは歯科衛生士と管理栄養士を合わせて3~4人の規模の個人クリニックです。そういった環境で結婚・出産・育児となると退職するしかない。その上、歯科衛生士については、法律も技術も3,4年経つと大きく変化し、子育て中に技術や知識をアップデートする機会がほとんどありません。看護師のように勤務先でのバックアップ体制を整え、分断なく継続したキャリア構築ができるように考えていく必要があると思います。

歯科医院の採用支援・キャリア支援の具体的な活動内容を教えてください。

主には、スカウトメール送信などの採用支援と歯科医院で働く管理栄養士の専門分野の研修を行っています。

その他、院長先生やスタッフのヒアリングを行いキャリアプランの作成や、オンラインでの面接の仕方などをアドバイスするコンサル業務を担当しています。

これまでの医療分野のキャリア支援のお仕事と並行して、現在は大学のキャリアセンターでもお仕事をされていると伺いました。

セミナーや講義が中心でキャリアカウンセリングの経験がほとんどなかったので、キャリアカウンセリングの現場について経験を積みたいと考え、飛び込みました。大学での仕事は、楽しい面もあり、難しい面もあります。カウンセリングは相手主体とは言っても、学生の中には全く動かない完全に受け身の学生がおり、時には指導したり導いたりする必要はあります。どこまで指導するのかなどバランスを保つのが難しいと感じています。

今後のキャリアプランを教えてください。

最初にもお伝えしましたが、最終的にはキャリア関連で大学の教員を目指しています。また歯科医院で活躍する管理栄養士の育成と大学生のキャリア支援を両立しながらキャリアを積んでいこうと思っています。また今後は高校生等、新たな分野への挑戦も考えています。将来的には、パラレルキャリア人材になりたいですね。一つのキャリアよりは複数のキャリアが自分には合っていると考えています。

現在、新型コロナウイルス感染症の影響が様々なところで出ていますが、キャリコンとしての考えをお聞かせください。

最新のビズリーチの調べでも転職希望者の約半数が新型コロナで「“キャリア観”が変化した」と答えています。説明会・面接のオンライン化や職場見学の中止など就職活動・転職活動の在り方が変化してきており、学生支援を行なっているキャリアコンサルタントとしては支援の方法を、企業内での採用に携わっているキャリアコンサルタント は採用手法を、それぞれ変えざるを得ません。今後の経済動向によっては、キャリアコンサルタントの重要性が増してくるように思います。オンライン化が進む中で人間関係の変化、それに伴い働き方も変わってきています。そのためには自分の強みを可視化し、企業に依存しない自律的なキャリア形成の必要性を感じています。そう考えると個人のキャリアに伴走するキャリアコンサルタント の活躍の場がどんどん増えていくと考えます。

最後にキャリコンの普及のために、何が必要だと思いますか。

世間一般的に有名なキャリアコンサルタントの登場が必要だと思います。まだまだ知名度が低く、キャリアコンサルタントの知名度が浸透することで、何をする資格なのかを理解してもらえるはずです。

今後は特に企業領域、社内キャリアコンサルタントの存在が“鍵”を握っているように思います。企業内セルフ・キャリアドックを増やそうとしている中で、企業の人事担当者でキャリアコンサルタントを取得する人が増えてきています。国も企業内のキャリアコンサルタントを増やそうとしている動きがあるので、そういう事例が増え、身近なロールモデルが増えていくと、さらに企業内にキャリアコンサルタントが在籍しているという体制が生まれてくると思います。そうするとさらにキャリアコンサルタントの知名度も上がってくるのかなと思います。

本日は、貴重なお話をありがとうございました。


インタビューを受けてくださったキャリアコンサルタント

天野 裕介

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