今回は、『キャリアコンサルタントの歩み方7』の著者の一人であり、障害福祉分野での現場経験と地域課題に向き合う農福連携の実践を活かしてキャリアコンサルタントとして活動されている、ISUMIキャリアデザイン室の内野 美佐 さんよりコラムをご寄稿頂きましたので、掲載いたします。
はじめまして。ISUMIキャリアデザイン室の内野美佐です。
私は大阪生まれ、福岡育ち。
千葉県いすみ市に移住して25年になります。
これまで、短大卒業後にIT業界やハウスメーカー、パソコン教室講師などを経験し、結婚後は派遣社員としても働いてきました。
現在は子育てもひと段落し、障害福祉施設を運営する夫のもとで法人企画室の室長として勤務しながら、フリーのキャリアコンサルタントとしても活動しています。
キャリアコンサルタント資格を取得したきっかけは、障害福祉分野で障害のある方の就労支援に関わる中で、「人の人生を左右する“働く支援”を、経験だけで進めていいのか?」という問いが生まれたことでした。
もっと理論を学び、根拠をもって支援したい——
そんな思いから、2023年12月に資格を取得しました。
学びを深める中で、国や自治体が「働く人の支援」にさまざまな施策を用意していることを知り、「これまで何も知らずにもったいないことをしていた」と悔しく思うと同時に、首都圏と地方、大企業と中小企業の情報格差を強く感じました。
また、障害福祉業界における職員自身へのキャリア支援も、まだまだ整っていないのではないか?という問題意識も芽生えました。
「どこに在籍しているか」によってキャリア支援の有無が決まってしまう現状。
キャリア支援を受けられる人と、まったく知らずに働き続ける人との二極化をなくしたい。
そう思うようになりました。
とはいえ、資格を取っただけでは仕事にはつながりません。
何から始めればいいのか迷っていたときに出会ったのが、株式会社マイキャリア・ラボ 森ゆき先生の「キャリア講師になろう」講座でした。
そこで、キャリアセミナーの武器となる7つのコンテンツを習得し、さらにご縁があって『キャリアコンサルタントの歩み方7』にも共著で参加させていただきました。
すでに活動されている全国のキャリアコンサルタントの方々との出会いは、大きな励みになっています。
さて、地方で活動したいキャリアコンサルタントにとって最大の課題は、「そもそも存在を知られていない」ことではないでしょうか。
じっとしていてもオファーが来ることはありません。
そこで私は、SNSでの発信やモニターセミナーの実施、チラシを作っての営業活動など、地道な取り組みを始めました。
最近では、地元の商工会に自ら企画を持ち込み、担当者としっかり話す機会が持てました。
残念ながら「この地域には時期尚早」と言われ、少し心が折れそうになりましたが、それでも一歩を踏み出せたことが何よりの成果です。
「来年度以降に向けた始まり」と捉えています。
また、自分の活動を知っていただくためにWebサイトの制作を始め、「心身ともに健康で幸せに働ける」支援を目指して、健康経営アドバイザーの資格も取得。
現在はエキスパート資格の取得に向けて学びを継続しています。
キャリアコンサルタントが身近にいないのは、ニーズがないからではなく、これから広げていける“ブルーオーシャン”だからかもしれない。
そう楽観的に捉えながら、5年後を見据えて一歩ずつ進んでいきたいと思っています。
コラム著者