キャリアコンサルタントのための
マッチング・ポータルサイト
きゃりぽ

キャリアコンサルタントのためのマッチング・ポータルサイト
きゃりぽ

2021.11.05 インタビュー

更新:

キャリコンインタビュー 久保 美紀さん

澤田

長年IT業界でキャリアを積んでこられた久保美紀さんに、キャリアコンサルタント(以下、キャリコン)としてIT業界で働く人たちとの関わり方とDX時代のキャリアについてインタビューをさせて頂きました。

また人生における葛藤をどのように乗り越えこられたのか、また今後のキャリアプランなどについてもお話頂きました。

  1. キャリコンインタビュー 澤田 有賀里さん
  2. キャリコンインタビュー 唯吉 久美子さん
  3. キャリコンインタビュー 中村 英泰さん
  4. キャリコンインタビュー 櫻木 友紀さん
  5. キャリコンインタビュー 天野 裕介さん
  6. キャリコンインタビュー 石川 恵美子さん
  7. キャリコンインタビュー 本木 和子さん
  8. キャリコンインタビュー 河本 仁美さん
  9. キャリコンインタビュー 玉木 健二さん
  10. キャリコンインタビュー 岡野 顕子さん
  11. キャリコンインタビュー 古澤 真木子さん
  12. キャリコンインタビュー 相田 良子さん
  13. キャリコンインタビュー 久保 美紀さん

これまでのご経歴を教えてください。

メーカーで働いていた父の影響もあり、製造業やモノづくりに幼い頃から憧れ、エンジニアとしての社会人生活をスタートさせました。

就職氷河期ということもあり、手に職をつけて経済的・精神的に自律し、いつでも大切な人や空間を守れるようになりたい、結婚や出産後も仕事をしていたいと考えていました。

これまで一貫してIT企業で制御・組込系エンジニアとしてモノづくりに携わりながら、新オフィスの立ち上げも担当し、出産後は、人事採用・営業・総務の管理部門のスキルや経験を積んできました。

現在は、経営企画部にて人事・営業戦略と一部開発部門の部長職を担当しています。
またキャリコンとして、企業向けにキャリア面談、社外メンター、研修講師などの組織開発支援と、個人向けにキャリア相談、就労支援の副業活動もしています。

キャリコン資格を取得されたきっかけと理由を教えてください。

リーダー・管理職になり部下の面談をしていく中で、個々人の将来のキャリアを踏まえて、しっかりと指導・育成をしていきたい、エンジニアの技術指導とは違う、「相手の気持ちを知り、気づきを促して自律した成長に導いていく」、そんなテクニックを学びたいと考えたことがきっかけでした。

また、エンジニアは解決思考ですぐに答えを教える傾向や先輩の知見がMUSTという状態に違和感を持っていること、女性が出産後、男性と同じように働くことだけが正解ではないことをみんなに伝えるための理論や技を知りたいと勉強を始めました。

勉強してみていかがでしたか?

想像していたよりも壮大で驚きました。
「キャリアとは轍(わだち)、その人が残した軌跡であり、人生そのもの」と教えて頂き、すごいところに来てしまった!とワクワクでした。
そして様々な理論を学び、自分のキャリアを振り返る中で、これまでの知見や経験を活かせるかもしれないと思いました。

クライアントの過去・現在を深堀して本当の自分を見つめなおしてもらい、未来のなりたい自分・生き方をつくっていく支援役となれる、そんな仕事に強く惹かれていきました。

管理職としての必要性を感じキャリコンを取得され、その後副業をしたいと思われたのはなぜですか?

キャリコンを勉強する中で色々な方との出会いがあり、様々な活躍の場があることを知り、もっと広い視野でできることがあるのではないかと思ったからです。

どういった経緯でエンジニアから人事のお仕事へ変わられたのですか?

生涯エンジニアでありたいと思っていたので、正直不満でした。
長い社会人生活での一番の葛藤は、育児と仕事の両立でした。

何をやっても中途半端だという不完全燃焼な感覚を抱える日々や、エンジニアとしてのキャリアが途絶えたと感じてしまう、そういった時期でした。

その葛藤をどのように乗り越えられたのですか?

ちょうどその時に、ある開発部長から「人材採用・配属に関して、もっとエンジニアとしての久保さんの視点で適性を判断してほしい」と言われたことがきっかけで、私の経験則に基づく見解を発言することを心がけました。

その結果、周りから感謝され、私自身も「みんなと同じである必要はない、組織の中で私なりの役割がある」と考えを変えることができました。

「現場もわかる人事」という自分の強みを見出してからは、新しい取り組みを会社や開発現場に積極的に提案し、現場を知っているからわかること、現場を離れたからこそ見えることも多く、評価していただくきっかけになりました。

また組織の中で必要とされていることにも気づくことができ、働き甲斐に繋がっていきましたので、葛藤を経て、いいチャンスにできたと今は正直に思います。

IT業界が抱える人材に関する課題は、どのようなものがありますか?

IT業界はSIer、ソフトメーカー、ハードメーカー、運用保守、ソフト開発会社など様々な分野がありますが、業界全体の特色(他業種比較)としては、以下のようなものがあります。

  • 技術や機器の進歩が速く、日々成長を続けている
  • 若年の正社員を多く採用するが、その一方で、離職率が高い
  • 中堅層はスキルアップの手段として転職することにあまり抵抗感がない
  • メンタルヘルス不調により休業又は退職する割合が高い
  • 商流が多重構造(深い)で人間関係が複雑化しやすい
  • 就業場所が自社とは限らず客先常駐もある。(複数名で客先に常駐もあるが、1人だけで客先に出向き、別会社のITエンジニアから成るチームにメンバーとして入ることもある)
  • 開発のどの工程を担うかによって、仕事の中身が異なる

このような複雑かつ多様に変化していく環境で働いているITエンジニアはキャリア形成がしにくく、ストレスを抱えやすいと言われています。

特にリーダーや管理者は、部下育成とプロジェクト遂行を同時進行させることの難しさとユーザーから納期厳守 ・ 品質保証 ・ 採算管理等も要求されるなど、負荷がさらに高くストレスを抱えやすい環境にあります。

それらの課題を抱えるIT業界をキャリコンとしてどのように支援されていますか?また支援していきたいですか?

キャリア面談や階層別のキャリア研修を通じて、普段なかなか話すことができない自分の想いや抱えている悩みなどを“見える化”してもらい、時には周囲と共有し一緒に考えて頂きながら、整理していくお手伝いをしています。

ITエンジニアは、自律的なキャリア形成のために継続的に学ぶことが求められていますが、学び直しやスキルアップに消極的で、自身のキャリアに対する当事者意識が希薄な人が少なからず存在します。

彼らに時代や雇用の変化について知って頂き、キャリア転換に向けて学びの必要性や、自律的キャリア形成に向けた働きかけをとおして、新しい働き方や生き方を考えて頂く支援をしていきたいです。

私のこれまでの知見、経験、成功談や失敗談から、できる限りのアドバイスをさせて頂き、自分らしい生き方、働き方を見つけて、所属会社でさらに生き生きと働いていけるようになっていただきたいと願っています。

なぜ「女性向けの社外メンター」になりたいと思われたのですか?

振り返ってみると、私がいた会社は女性が1割程度で、ロールモデルもおらず、相談できるメンターもいない状態で必死に走り抜けてきました。

私が走りぬくことができたのは、周りの人の支えがあったからですが、同じ保育園に通うお母さん方と同じような悩みを共有できていたからかもしれません。
そういう利害関係のない存在の大切さを経験したからこそ社外メンターになりたいと思いました。

澤田

続いては、どのように「女性向けの社外メンター」として関わっていきたいのかについて、お話を伺いました。

別の記事を読む