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2019.08.08 キャリコン実務

更新:

セルフ・キャリアドックについて考える

みなさん、こんにちは。
株式会社パレットリンク キャリアコンサルタントの澤田です。

今回は、「セルフ・キャリアドック」をテーマとして取り上げます。
セルフ・キャリアドックと聞くと、助成金制度が変わり「携わることもないから私には関係ないな」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

しかし働く人にとって、また企業の成長にも欠かせない活動のため、ご一考いただきたいのでセルフ・キャリアドックにおけるキャリアコンサルタントが担う役割を中心に触れたいと思います。

セルフ・キャリアドックとは?

セルフ・キャリアドックとは、「企業がその人材育成ビジョン・方針に基づき、キャリアコンサルティング面談と多様なキャリア研修などを組み合わせて、体系的・定期的に実施することを通して、従業員の主体的なキャリア形成を促進・支援する総合的な取組み」のことです。

働く人にとっては、自らのキャリアを考える機会であると共にモチベーションアップにつながり、企業には働く意識の向上によってもたらされる組織の活性化と成長が見込まれるというメリットがあります。

効果的なセルフ・キャリアドックとは?

助成金制度を活用していた時は、面談のみに終始し従業員の行動に変化があったとしても一過性のものになりがちでした。
従業員の行動変容を一過性ではなく、中長期的で継続的な取り組みをしてこそ従業員にも企業にも効果があると言えるのではないでしょうか。

つまり従業員はセルフ・キャリアドックを実施することで、これまでの自分を客観的に見直しこれからの職業人生をより良くしようと考え、そのための行動変容が起こります。

しかし職場に戻ったら元の自分に戻らざるを得ないということはよくあることです。

そうならないように企業が従業員の行動変容を支援できる体制および環境を整えてこそ、従業員の自律的キャリアの形成を促進することができ、結果的には組織の成長へと繋がっていくはずです。

セルフ・キャリアドックにおけるキャリアコンサルタントの役割

では、効果的なセルフ・キャリアドックにするためにキャリアコンサルタントがどう関わっていったら良いのでしょうか。

セルフ・キャリアドック実施の第一段階として導入する企業の経営者または管理監督者にその目的と意義、そして情報の扱われ方を含めた諸契約・諸条件を説明する必要があります。

企業側の人材育成のビジョンを確認しながら、キャリアコンサルティングの意義と効果をしっかりと理解してもらうことがキャリアコンサルタントの役割の一つです。

この導入段階でのキャリアコンサルタントの働きかけによる経営側の理解度の深まりが、その後の社内・従業員へのセルフ・キャリアドックの浸透度合いに違いが出てくるはずです。

続いて計画策定のプロセス段階では、企業側の方針に合わせて面談とキャリア研修を組み合わせて行うなどの計画を立てていきますので、どのような研修を行うと効果的なのか提案・アドバイスをしていくことも必要でしょう。

面談実施の段階では、「上司に言われたから来た」、「相談するほどのことは何もない」と口にする、どちらかと言うと他人事に感じている従業員も少なからずいるはずです。

他人事と考える従業員に対して自分事として考えてもらうため、従業員の仕事に対する価値観、今の仕事に就くきっかけ、そして中長期的な展望などの確認をとおして自己理解を深められる支援をすること、その展望を達成するためには何をしなくてはいけないのかなどを一緒に考えていくことがキャリアコンサルタントだからこそできることです。

そして従業員と組織の人材育成の問題点は何かを見立て、それを解消するために組織にアプローチをする、つまり各関係部署に連携を働きかけたり、当該従業員の上司への働きかけというのも私たちキャリアコンサルタントの大きな役割です。

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