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2021.07.21 インタビュー

キャリコンインタビュー 岡野 顕子さん

今回は、獣医師として20年近いご経験を持ち、現在はキャリアコンサルタント(以下、キャリコン)として独立し活躍しておられる岡野顕子さん(Veterinary Career Lab SMILE)にお話を伺いました。
動物病院で働く従業員や経営者を支援するトータルアドバイザーになろうと思われた経緯や現在のキャリコンとしての活動内容などについてお話し頂きました。

  1. キャリコンインタビュー 澤田 有賀里さん
  2. キャリコンインタビュー 唯吉 久美子さん
  3. キャリコンインタビュー 中村 英泰さん
  4. キャリコンインタビュー 櫻木 友紀さん
  5. キャリコンインタビュー 天野 裕介さん
  6. キャリコンインタビュー 石川 恵美子さん
  7. キャリコンインタビュー 本木 和子さん
  8. キャリコンインタビュー 河本 仁美さん
  9. キャリコンインタビュー 玉木 健二さん
  10. キャリコンインタビュー 岡野 顕子さん

これまでのキャリアを教えてください。

日本大学農獣医学部(現在の生物資源科学部)獣医学科を卒業したのちは、地元の滋賀県に近い京都の動物総合病院に就職しました。

ちょうど30歳の節目の年に病院の規模が拡大すると同時に副院長に就任しました。
プレイイングマネージャーとして臨床の現場で、社員採用や教育に従事しました。

その後、経営上の理由から42歳の時に院長に就任しましたが1年ほどで院長職から退くことになり、自分の望む仕事がほとんどできなくなり、辛いと感じることもありました。

しかしこれまでの自分のキャリアを見つめ直す転機として前向きに捉え、人生の分岐点となりました。キャリコンという仕事を知ったのもこの時期です。
資格取得後は、フリーランスのキャリコンとして動物病院におけるキャリア支援をスタートさせました。

キャリコンになろうと思われたきっかけを教えてください。

勤務医という立場で院長職に就いた時に、他のスタッフの人生を担う立場になるのだという思いが強くなり、全力で院長職に取り組むという覚悟から、院長を降りたら一般臨床から身を引こうと決めていました。

思ったよりも早く院長職を降りたこともあり(笑)、今後の働き方や自分のキャリアについて考えた結果、自分ができることを強みとして活かし、動物病院のお手伝いがしたいと思いました。

緊急性の高い現場の対応を行いながら、採用や教育といった中長期的な計画を両立させる難しさ、経営者のジレンマや従業員の理解を得る難しさを痛感していたからこそ、何とかしたいと考えたのです。
私が副院長、院長を経験する中で、最も悩んだ「人材育成」や「働く人たちが笑顔で働ける環境づくり」は、キャリコンになればできると知り、取得を決めました。

これまでのキャリコンとしての活動内容を教えてください。

愛知県から関西の動物病院を中心にキャリア支援を行っています。
30人以下の動物病院は総務や人事の機能がない組織がほとんどで、どの様に人事を回していったらよいのか分からないという声を耳にし、そのお手伝いをしています。

具体的には、キャリアカウンセリング、中間管理職へのマネジメント研修やモチベーションアップのための人事評価導入及び運営サポートの他、コミュニケーションや新人フォローアップ研修などを通じてキャリアの視点からのサポートを行なっています。
コロナ禍においては、関東の病院からご依頼も頂き、オンラインでのサポートも行っています。

独立されたきっかけ、又はどのような考えから独立されたのか教えてください。

キャリコンとして中立的な立場で係ることが個々の支援に繋がり、それが病院のためにもなると考えます。

そして以前の職場が動物病院としては規模の大きい病院(従業員数70余名)だったこともあり、組織というものを学びました。
これまで培った人脈や情報収集をもとに動物病院を取り巻く現状をお伝えしつつ、社員定着のためのアドバイス、キャリア支援といった自分のやりたいことを実現するためには、独立することが最も良い方法だと思いました。

また経営コンサルタントとは異なり、獣医師の経験があるフリーランスのキャリコンだからこそ、動物病院の経営者の方にも比較的受け入れられやすいと感じます。

動物病院でのキャリア支援をしたいと思われた理由を教えてください。
またどのように支援されているのか具体的に教えてください。

獣医師や動物看護職のお仕事は、ペットの家族の方々から直接「ありがとう」と言って頂け、また「この仕事に就いてからは笑顔が増えた。」という話を耳にすることも多く、本当に素晴らしい仕事だと思っています。
多くのスタッフが、小さな頃から進路を決めていることが多いのも、この業界ならではだと思います。

しかし、実際の現場は、長時間労働や休みが取りづらい環境(働き方改革により、以前より改善しています。)から、離職に至るケースも少なくありません。動物看護職も、給与が上がりづらく結婚したら退職をする方が多いという現状の中、経験を積んだ動物看護職が在籍している病院は、大きく伸びているなと感じています。
そういう動物看護職は病院の大きな支えとなり、また若い動物看護職のローモデルにもなり得ると思います。

好きで始めた仕事を長く勤めることで、経験が自信に繋がり、やりがいを持てるようになると思うので、「一生の仕事にできる様にサポートができれば」という思いから、動物病院におけるキャリア支援をスタートしました。

具体的には、経営者である院長からのヒアリング、院内業務を確認したのち、個々の病院におけるキャリア支援の計画書を作成します。
一度きりの研修ではなく、年単位でのキャリア支援の契約をいただくことが多く、定期的に訪問する中で、キャリア研修、キャリアカウンセリングを実施しています。
中間管理職に関しては、個別に相談に応じるケースも多いです。

獣医師をはじめ従業員のメンタル面での不安定さが患者さんに伝わるのは、あまり良くないと思うので、今後は、そういった面でのサポートもしたいと考えています。

実際にキャリア支援をして良かったと感じることはどのようなことでしょうか?

忙しい動物病院では、スタッフ一人一人の話を聞くことが難しい状態です。
個別の悩みなどに対応できず離職になる場合も多いのですが、キャリアカウンセリングを通じて、個々の支援を行うことで、意欲的に仕事を継続できるケースも多く、その時には喜びを感じます。
スタッフ一人一人に対応した柔軟な支援の必要性を感じます。

また、メンタルヘルスの領域に近い相談も結構多いです。
最近特に感じるのはコロナ禍で生活様式の変化や、仕事とプライベートの切換えができないなど、何かしらの不調を感じている方が多いようです。

その不調の原因全てが仕事にあると思っている人たちに、カウンセリングを通じて私生活にもフォーカスを当て少しでもストレスや悩みに気づいてもらうことができたかなと思います。

一方で大変だと感じられたことはどのようなことでしょうか?

ノミ・ダニなどの予防やワクチン接種の時期で、プラス新人が入ってくる繁忙期の3月~6月は 、キャリアカウンセリングを実施する時間を取ることが難しく大変だと思います。

一番忙しい時期はストレスも溜まる時期でもあるので、その時にキャリアカウンセリングが実施できないというストレスを私自身も感じます。
継続的なキャリア支援の必要性を、どうしたら経営者に理解して頂けるのかが、一番大変だなと感じています。

そのためにも自分のキャリコンとしての価値を上げていき、カウンセリングだけでも実施してもらえるようにその必要性を伝え、動物病院(組織)を変えていくための努力はしていかなくてはと思います。

これまでのご経験を今後どのように活かしていきたいとお考えでしょうか?
今後のキャリアプランを教えてください。

勤務医経験が長く、またその中で副院長や院長職を経験できたことが、今の自分のキャリアには大きく影響しています。
その経験があるからこそ、働く従業員の立場と経営者の気持ちが理解できると思っています。中立的な立場でキャリア支援を行える強みを生かしながら、動物病院での働き方改革を広げていきたいと思っています。

動物の命と向き合う現場では精神的ストレスも大きいと考え、現在は、メンタルヘルスカウンセラーの資格を取得しようと勉強中です。
メンタルヘルスの領域では、研修などを通じて、院長をはじめ従業員の方々のストレスマネジメントへの理解が深まる取り組みも開始したいと考えています。

また、今後は動物病院だけでなく、獣医師や動物看護職を目指す学生さんのキャリア形成支援を行えたらと思っています。
大きな目標になりますが、働く人たちが好きな仕事につき、一生の仕事にできるように、動物業界に寄与したいと考えています。

キャリコンになりたいと思っている方へメッセージ&アドバイスをお願いいたします。

私の場合は、資格取得前に就活と同じくらい時間を割き、情報収集をしたうえで「キャリコンを取得した後に、自分がどの様にその資格を活かせるか」ということをしっかり考えました。

また自分のしたいことや目標を言葉にして人に伝えることで、周囲の理解を得ることができ、資格取得後はキャリコンとして独立、自立できる道が開けました。

キャリコンであっても、独りよがりのキャリアにならない様に、ニーズを考えることは必要だと思っています。
そうすることで、キャリコン自身が活躍できる世界が広がるのではないかと考えています。
是非、資格を取得することだけが目標ではなく、その先の目標も見つけていただきたいと思います。

最後に屋号に“SMILE”が入っていますが、それは「笑顔で働ける環境を作りたい」という岡野さんの思いが込められているということでしょうか?

すごくシンプルでベタなのですが、それしか出てこなかったです。
笑顔でいることが一番大事かなというのが根本にあるので・・・

とても素敵だと思います。
笑顔が素敵な岡野さんの思いを動物病院で働く皆さんに伝えて頂き、笑顔で働き続けられるようサポートを頑張ってください。

がんばります!

本日は、貴重なお話をおきかせいただき、ありがとうございました。
動物業界のますますの成長の為に、ご活躍をお祈りしております。


インタビューを受けてくださったキャリアコンサルタント

岡野 顕子

>詳細


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