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2020.06.09 インタビュー

更新:

キャリコンインタビュー 櫻木 友紀さん

今回は、ワーキングマザーの管理職としてのご経験を活かしキャリコン、コーチ、メンターとしてお仕事をされている櫻木友紀さんに、社外キャリコンの有用性や女性活躍についてお話を伺いしました。
またバイリンガルのキャリコンとして外国人社員との関わり方についてもお話いただきました。

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これまでのご経歴を教えてください。

小、中、高校を海外で過ごし、帰国後は日本の薬を世界に出したいという夢を叶えるため、薬学部に進みました。大学卒業後は、製薬会社に就職し、結婚後に思うところがあり退職。その後出産、夫の看護を経験した後に、派遣社員として入社した外資系製薬会社で正社員になったのち、管理職にもなりました。その会社で10年弱、さまざまなライフイベントに直面しながら過ごした頃、自分の中でキャリアに対する思いや葛藤があり、悩んだ末に規制当局(国から医薬品に関する調査・規制を委託された機関)に転職しました。その後、薬の世界でやりたいことはやりつくしたと感じていた時に見つけたのが、キャリアコンサルタント(以下、キャリコン)でした。現在は、フリーランスでキャリコン、コーチングのコーチとメンタリングのメンター、研修講師などの仕事をしています。

キャリコンを知ったきっかけを教えてください。

高校生の息子が学校から持ち帰った『将来の仕事リスト』を何気なく見ていた時にビビッときたのが、“キャリアコンサルタント”だったのです。「私にすごく向いているかも!」「私の経験が一番活かせるかもしれない!」と思い、興味を持って色々調べたのがきっかけですね。

現在のキャリコンとしての活動を教えてください。

企業向けでは、社外キャリコンや社外メンターとして主にキャリアに関する面談(セッション)を行っています。特にメンターとしては、その人のキャリアをより深く知り、アドバイスをしながら一緒に進みたい方向を見つけるお手伝いをやっています。また管理職向け、女性リーダー活躍などに関する研修講師もしています。それ以外には、転職支援のキャリア面談、大学での就活キャリア面談もやっています。個人の方からは、ホームページ経由でキャリア面談やメンタリングの依頼を受けています。

キャリコン、コーチ、メンターそれぞれとして、かかわり方は変えておられますか?

区別はしていませんが、それぞれで学んだ知識をフル活用している感じです。キャリコンは、基本的なキャリアやカウンセリングの概念・知識や、傾聴の方法を知って活動を始めました。その後、ゴールを設定してそこに向かっていくスキルを学びたいと思い、コーチングを学びました。実際その2つを重ね合わせて活動していくと、女性の管理職や子育て経験があって海外のことも分かる人が少ないので、アドバイスを求められたり、経験談をききたいという方が多いことに気がつきました。そこで、適切な助言やフィードバックのスキルを知りたくてメンタリングを学び、今に至るという感じです。

企業が社外キャリコンをおくことの有用性はどんなところでしょうか。

社外キャリコンはものすごく重要だと思います。話が少し前後しますが、私が独立を決めたのは、“社外の人になる”ことに強い拘りを持っていたからです。私自身も経験しましたが、企業にいると自分の弱さやキャリアの悩みを正直に上司などに話すのは、なかなか難しいと思います。特にポジションが上がっていけばいくほど、相談相手も減り、正しいフィードバックを貰う機会が減ってしまうので、社外に専門家を持つことは、非常に重要だと思っています。また社内のリソースには限界があり、全てを社内で賄うにはスキルも必要です。そういう意味でも是非、社外キャリコンを置いてほしいなと思いますね。

櫻木さんのようにさまざまなライフイベントに直面し不安や悩みを抱える方々に対しては、どのような関わりをしたいとお考えでしょうか。

まずは、「何を話してもいい、どれだけ泣いてもいい、どれだけ怒ってもいい、それでいいんだよ」と言える安心・安全の場を提供するというのが一番大切だと思います。言語化し、話すことで頭の中の整理ができるので、そこを手伝ってあげたいです。また少し先を経験してきた者として、「その先を歩いていってもそんなに真っ暗ではないから大丈夫。先は明るいよ」と少しでも違う視点を提供できたらと思います。もちろん私の経験が全ての方に当てはまるわけではないので、注意とスキルが必要ですが・・・

ライフイベントに直面し不安や悩みを抱える従業員がいる企業に対しては、どのような関わりができるとお考えでしょうか。

企業には第三者の人を有効活用してほしいと思っています。社内だけでどうにかしようと思っても、相談を受ける側の経験やスキル不足もあると思います。逆に管理職の人が悩みを抱えこんでしまい、どうしようもなくなっていることもたくさんあると思うので、上手く社外の専門家を活用してもらいたいです。個別に相談を受ける以外にも特にライフイベントの捉え方や考え方をお伝えできたり、管理職に必要なコーチング、メンタリング、傾聴といった基本的な知識やスキル習得のための研修もできると思います。私のような第三者を利用することで、他の会社の事例も学ぶことができますよね。活用できるものは活用するというマインドを持ってもらえたらいいなと思います。

女性活躍について海外に大きな後れを取っているといわれる日本ですが、ワーキングマザーの管理職のご経験があり、バイリンガルでもある櫻木さんがキャリコンとしてできることはどんなことでしょうか。

たくさんありますね。女性活躍推進がどれだけ遅れているかという事実を客観的なデータをもとに伝えていく、その必要性や、なぜ変わらなければならないかを伝えていく役割もあると思います。例えば、海外からCEOの女性が来日して、取引先の日本企業の管理職が全員男性だったとしたら、「こんな偏りのある会社と取引をして平気なんだろうか」と不安に思うのではないでしょうか。つまり、女性のための女性活躍推進ではなく、企業が存続していくために変わらなくてはいけないという客観的な視点を伝えられるのではと思います。また、ロールモデルが必要と言われすぎて、ロールモデル探しで苦しみ、もし見つかったとしても価値観の違いに傷き、自分の考え方が間違っているのではないかと自己否定に陥ってしまうケースもよく耳にします。そういった意味でもキャリコンのように第三者的に適切に関われる人を持つことは大切かなと思います。

バイリンガルとして日本在住の外国人の方とも関わる機会があるそうですが、キャリコンとして外国人社員に向けてできることはどんなことですか?

キャリア面談の場で、カルチャーの違いや日本の評価基準の曖昧さから、どう立ち振る舞えばいいのか分からないなどの悩みや不安をきくことが多いです。多様な視点を取り入れてくれる外国人材が活躍できるための支援と、キャリアをどう歩んでいくのかを一緒に考える存在になれたらと思います。外国人材を日本人化するのではなく、その人特有の視点や発想をもっと社内で活かせるようになってほしいなと思います。特に外国人管理職の組織づくりや組織運営の支援、つまり組織全体の支援をもっとしたいと考えています。その結果、日本人スタッフとの意思疎通も上手く図れるようになると思うからです。それも、さまざまな企業との接触機会がある社外キャリコンだからこそできることかなと思います。

大学生のお子さんがいらっしゃる櫻木さんですが、キャリア教育の重要性についておききしてもいいですか?

私がいたアメリカでは中学からVocation(職業科)という授業があり、職業の種類、仕事内容、何を勉強したらその職業に就けるのかなどを学びました。学校生活全体を通じて「職業ってなんだろう」、「働くってなんだろう」というのを考え、気づく機会がたくさんありました。高校では、カウンセラーに相談しながら、将来のことを考えて毎年の授業選択をし、そして何になりたいのかを決めたうえで大学に進学をします。しかし日本はそこまでのキャリア教育が整っていないです。職業体験は、お店での体験だけで企業での体験はほとんどありませんし、高校はアルバイトが禁止だったりします。中高でやってはいけないと抑え続けられてきて、いきなり大学に入って「自由にしていいよ」と言われ、あっという間に就職活動。困りますよね。職業によっては、高校時代に進路を決めていなければ間に合わないものもあり、就活が始まる大学3年生の時点で気づいても後戻りできません。日本はどうしてもキャリア教育に対する経験値が少ないので、中高生の間にしっかりとキャリアについて考える時間が持てるといいと思います。

そこでキャリコンが必要になってきますよね?

そうですね。キャリコンが企業の人を積極的に学校に呼んで、話をしてもらうとか。OBOG訪問のような機会を作るとか。「仕事とは何なのか」、「働く楽しさとは?」、「なぜ人は働くのか?」、「自分は何が好きなのか?」などを考えられる時間を提供できるといいと思います。

新型コロナウイルス感染症の影響で厳しい状態に置かれていたり、新しい生活様式が求められています。そういった中でキャリコンとしてできることはどんなことでしょうか?

新人研修がなくなったり、就職活動がオンラインに切り替わったことが、そのうち歪みとなって出てくるのではと、非常に危惧しています。また働き方を大きく変える企業がたくさんあり、大きな変化の時には「昔は良かった」と昔に引きずられながらも前に進むといった“揺れ戻しの時期”を誰もが経験するのではないでしょうか。そういった中で、仕事が始まったら繋ぎ、仕事が終わったら切るというオンラインの時代では、無駄話も揺れ動く気持ちも誰にも話すことができず、葛藤を抱える人がたくさん出てくると思います。この歪みや葛藤を解消するために、キャリコンのような社外の人に話す時間が持てるといいと思います。これは従業員の離職率低下にも繋がっていくはずです。

最後に、今よりも世の中にキャリコンを浸透させるためにどうしたらいいとお考えでしょうか?

キャリコンは、カバー範囲が広く、何をする職業なのか分かりにくいので(笑)、キャリコンという名前で仕事をする人が増えることが全てではないように思います。ただ、キャリコンはカウンセリングやキャリア理論から、法律、企業領域で必要な知識等、キャリアに関する幅広い知識・手法を学びます。実技・筆記を伴う国家試験もある国家資格ですので、キャリアに携わる仕事をしている全ての人の土台となる資格になればと思います。例えば、グローバルな仕事をする上で英検やTOEICが語学力の証明になるように、キャリア関連の仕事をするため必要であるとか、コーチやメンターとしてキャリアに関わる場合にはキャリコンが必須というようになるといいと思います。そしてこのインタビューのように表に出る機会を増やし、特に企業領域におけるキャリコンの有用性がもっと世の中にPRできるといいと思います。

本日は貴重な機会をありがとうございました。きゃりぽさん、是非これからも頑張ってください!

こちらこそ貴重なお話をありがとうございました。


インタビューを受けてくださったキャリアコンサルタント

櫻木 友紀

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